肌のハリを保つ秘訣とシワ・たるみの原因
アルベイズ梶原Share

こんにちは
アルベイズ梶原です。
肌のハリを保つためには、真皮組織に十分な量の肌を支える生体分子が存在する事が必要です。
肌のハリをサポートする生体分子には、主に真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質に加えプロテオグリカンやヒアルロン酸などのムコ多糖があります。
これらの生体分子が減少すると肌のハリがなくなり、シワやたるみが出てきます。
肌のハリとは?
肌(皮膚)は外側から
- 表皮
- 真皮
- 脂肪組織(皮下脂肪)
の順で層を形成しています。
このうち肌のハリを保っているのは真皮層です。
真皮層には
などの生体分子が存在しており、上皮を支えています。
肌の構造についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
肌のハリを保つ生体分子たち
肌のハリを保っている生体分子には以下のような分子がありますが、おそらく耳にしたことがある名前も多いと思います。
コラーゲン
三重らせん構造をしたバネのような構造タンパク質で、真皮層で上皮を支えています。
肌を押したときに元に戻るのはこのコラーゲンがバネの役割を果たしているからです。
コラーゲンについて詳しくはこちらの記事を参照してください
エラスチン
エラスチンは真皮の2%程を占めるタンパク質で、ワイヤーのようにはりめぐらされてコラーゲン繊維を束ね弾力のある肌を作る役割を担っています。
しかし、エラスチンもコラーゲンと同じく活性酸素や紫外線などの影響で壊れていきます。
ムコ多糖
ムコ多糖とは多糖の一種で、体内で結合組織(真皮層、関節軟骨、脂肪組織など)と呼ばれる部位に多く存在している生体分子です。
具体的な分子としてはプロテオグリカンとヒアルロン酸があります。
コラーゲン、ヒアルロン酸は塗っても意味がない!?
これまで紹介してきた肌のハリを保っている生体分子はいずれも分子量が大きく、肌に直接塗っても上皮を透過できません。
つまり、塗っても真皮層でハリを保ってくれる生体分子は増えません。
外から増やすには直接注射で入れるしかありません。
じゃあ、ハリ生体分子を増やせないのかというと、そういうわけではありません。
肌のハリを保つために必要な栄養素
外からアプローチするのが難しいのなら、内側から増やしていけば良いのです。
必要になってくるのは材料となるタンパク質(アミノ酸)とアミノ酸をコラーゲンやエラスチンまで組み立てる(合成する)酵素を動かすためのビタミン類が必要になります。
1.タンパク質
ハリを保つ生体分子を増やすには材料となるタンパク質(アミノ酸)が必要です。
厚労省の日本人の”食事摂取基準”によると大人が必要とするタンパク質量は1日あたり
男性:65g
女性:50g
となっていて、
65gはステーキ3枚分に相当する量なので、かなり多いです。
タンパク質についてはこちらの記事で詳しく解説しています
コラーゲンは食べても意味がない?
コラーゲンはやエラスチンのような真皮層でハリを保つ構造タンパク質は分子量が大きいので、そのまま吸収できません。
一旦、消化されてアミノ酸~ペプチドにまで分解されてから吸収されます。
なので、コラーゲンを食べてもそのまま真皮層へ運ばれて、肌にハリを出してくれるわけではありません。
ただ、コラーゲンを消化分解して得られるアミノ酸やペプチドは、当然、コラーゲンを作る素材となるアミノ酸に対応しています。
なので、ただのタンパク質よりコラーゲンを合成する効率のには効率が良いです。
実際、ちなみにコラーゲンペプチドは褥瘡や骨折の治癒を早めるために医療現場でも使用されています。
ビタミン類
コラーゲンやエラスチン、プロテオグリカンなどのタンパク質を体内合成するのは合成酵素なのですが、合成酵素を動かすにはビタミン類が必須になります。
各種ビタミンはご存知の通り、野菜やフルーツに多く含まれています。
ビタミンは水に溶けやすいものが多いので、サラダやスープ、スムージーなどの食べ方なら無駄なくビタミンを摂取できます。
ビタミン類はサプリで摂っても問題はないですが、サプリの場合、吸収効率が食品から摂るよりも悪くなりやすいので、サプリは食事と一緒に飲みましょう
線維芽細胞の活性化
これらの生体分子の生産を一手に担っているのが線維芽細胞です。
この細胞はFGF(線維芽細胞成長因子)という成長因子によって活性化され、上に挙げた生体分子の生産量が増えます。
つまり、肌にハリが出ます。
タンパク質やビタミンでハリを出すための生体分子の合成に必要な材料やエネルギーを供給するだけではなく、線維芽細胞の活性化させることが重要です。